広瀬病院の心不全への診療ポリシー
身体機能を低下させることなく長く自宅で生活すること。

平日 8:30-16:30/土曜AMのみ
tel.042-782-3021(代表)
〒252-0105 相模原市緑区久保沢2-3-16
心臓の機能が低下して、体に十分な血液や酸素を送り出せなくなった状態を『心不全』と呼びます。心臓のポンプ機能が低下し、肺や全身に必要な量の血液や酸素を送り出せなくなるため、呼吸が苦しくなったり、足が浮腫んだり、倦怠感が生じます。
心臓が弱くなると、塩分の多い食事や風邪などの感染症などの変化に対応できなくなり、悪化による入退院を繰り返すようになります。これを『急性増悪』といいます。急性増悪そのものがさらに心臓の機能を低下し、体の機能が低下していく悪循環に陥ります。
心不全では高い再入院率と、
入院を繰り返すごとに
身体機能が弱まるのが
問題です。
心不全は下の図のように心不全悪化による入院を繰り返すごとに体力が落ちていきます。私たちは、身体機能を低下させる心不全悪化による入院を避けることを目標にしています。
そのためには、再入院のリスクが高い心不全で入院したことがある患者様に対して、積極的に介入し在宅期間を延伸させます。
広瀬病院が目指しているのは、臓器障害(例:心不全)の再入院を回避し、身体機能を落とさないことです。
急性増悪で入退院を繰り返すごとに身体機能は落ちていきます。急性増悪を防ぐことによって再入院を回避し、身体機能を維持し、在宅療養期間を延伸させます。
重症化しての長期入院は
最も避けなくては
なりません。
最も避けなければならないのは、体力の低下です。入院を避けるため、きちんとした目標体重を設定し、体重増加を認めた時点で、まず自宅で利尿剤を服用していただきます。
それでも体重変化や呼吸状態の改善が少しでも難しいと感じたならば、重症化する前に早期入院で状態を改善させ、早期に在宅へお返しすることを実践しています。
今までは帰れませんでした。
心臓が弱くなり、内服薬ではコントロールが難しくなったとしても、口から食事を食べる元気があればカテコラミン持続投与を私たちは検討します。
その人らしく、しかも在宅で、最期まで暮らしていくことを支えます。
今までは、心不全が進行すると倦怠感が進行し、食事が食べられなくなっていました。また常に強心剤や点滴が必要になり、最期の数か月を病院で過ごしていました。